口臭大丈夫?どぶ臭い気がすると
お悩みの方へ
にんにく料理や焼き肉などを食べたあと、口臭が気になるのはよくあることです。
ただ食べ物に起因する口臭は、時間がたてば解消されるものですので、いつまでも気にするものではありませんね。 しかし、思い当たる原因がないのに口臭が気になる、歯磨きをしても治らないという場合には要注意です。お口の病気などが原因になっている可能性があります。
このような症状はありませんか?
- 自分の口のにおいが気になる
- 前より口臭が強くなった
- マスクをつけていると口臭がする
- 歯を磨いても口臭が残っている気がする
- 口臭を指摘された
- まわりの人に不快な思いをさせていないか心配
- 口の中がいつも乾いている
口臭のお悩みはデリケートなもので、なかなか人には言いにくいものです。当院では、そういった面にも十分に配慮し、口臭のお悩みの解消をお手伝いしております。
ご自身の口臭を
セルフチェックしてみましょう!
口臭は、簡単にセルフチェックができます。
1.ガラスのコップ、袋に息を吐いてかぐ
コップ、袋の中に息を吐いてすぐに蓋をして、10秒ほどしてから中のにおいをかいでみましょう。
コップは、他のにおいがうつりにくいガラス製がよいでしょう。
2.使った歯ブラシ・デンタルフロスのにおいをかぐ
歯を磨いたあと、デンタルフロスを使ったあと、そのにおいをかいでみましょう。
歯ブラシで試すときは、歯磨き粉をつけないでください。
口臭の原因
口臭の原因にはさまざまなものがありますが、多くのケースでは口腔内の問題、特に歯周病を原因としています。
口腔内に原因がある場合
歯周病
歯茎の腫れや出血、歯のぐらつきとともに、独特の口臭が見られます。
タマネギの腐ったようなにおい、生ごみのようなにおいと表現されることが多くなります。
虫歯
虫歯によってあいた穴に食べかすが溜まり腐敗したり、虫歯が重度にまで進行し歯の根に膿が溜まったときなど、口臭が強くなります。
舌苔
舌に付着する、白い苔のようなものを舌苔と呼びます。誰にでも一定程度はあるものですが、細菌の塊ですので、多すぎる場合には口臭の原因になります。
詰め物・被せ物の不適合
詰め物や被せ物が合っておらず、隙間に食べかすやプラークが溜まると、口臭が強くなります。
お口以外に原因がある場合
耳・鼻・喉の病気
中耳炎、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、扁桃炎、咽頭炎、喉頭がんなどは、いずれも強い口臭を伴うことがあります。
呼吸器・消化器の病気
逆流性食道炎、食道がん、胃がん、肺がん、肺腫瘍などが原因となって口臭が強くなることがあります。
糖尿病
糖の代わりに脂肪が分解されることでケトン体が発生し、甘酸っぱい口臭になることがあります。
月経・妊娠など
女性ホルモンのバランスが崩れた際に、一時的に口臭が強くなることがあります。
あなたの口臭は甘い?
酸っぱい?アンモニア?
病気の種類 | 臭い |
---|---|
肺がん・食道がん・胃がん・咽頭がん・扁桃炎 | 卵が腐ったようなにおい |
咽頭炎・気管支炎 | 甘いにおい |
糖尿病 | 甘酸っぱいにおい |
腎疾患・肝がん | アンモニアのにおい |
肝硬変 | 卵が腐ったようなにおい |
口臭がきついと悩む前に
歯科医院を受診しましょう
歯を磨いても口臭が続いている、なんとなく自分の口臭がきつい気がするというときには、まずは歯科医院に相談しましょう。 また、虫歯や歯周病の予防は、口臭の予防にもなります。定期的に歯科医院を受診する習慣を身につけ、お口の病気、そして口臭の予防に努めましょう。
口臭のセルフケアのご紹介
自分に合った歯磨き
歯科衛生士に指導を受け、正しいブラッシングを行いましょう。
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシまたはデンタルフロスの併用をおすすめします。歯間が広い方は歯間ブラシを、歯間が狭い方はデンタルフロスを使うのが良いでしょう。また、洗口液の使用も口臭対策に有効です。
舌ブラシの使用
舌ブラシは、舌苔の除去に有効です。ただし、使い過ぎに注意しましょう。舌が傷ついてしまうことがあります。
1日1回、優しく、奥から手前に汚れをかきだすようにして使用します。
唾液の分泌促進
自浄作用を持つ唾液の分泌を促しましょう。
ガムを噛む、唾液腺マッサージをする、食事の際によく噛んで食べるといったことが有効です。また、時間のあるときには舌を大きく前に出し、「8」の字を描く体操をするのもおすすめです。なお、ガムはキシリトール入りのガムを選びましょう。
禁煙
喫煙は、唾液の分泌を抑制します。歯周病のリスク要因ともなりますので、ぜひとも禁煙をおすすめします。
小まめな水分の摂取
口腔が乾燥していると、口臭が強くなります。小まめに水を飲み、口臭を予防しましょう。
特に起床時はお口が乾燥していることも多いため、水分を摂取したり、歯を磨いたりすることをおすすめします。
コーヒー・紅茶・アルコールを摂りすぎない
いずれも、唾液の分泌を一時的に低下させる作用があります。完全に断つ必要はありませんが、飲み過ぎないように注意しましょう。
口臭対策グッズの活用
口臭対策グッズとして、スプレーやタブレットなどが市販されています。これから人と会うときなどの口臭対策として役立ちます。
口臭のよくあるご質問
口臭の治療は、保険適用ですか?
口臭治療では、その原因に応じた治療を行います。虫歯が原因であれば虫歯治療を、歯周病が原因であれば歯周病治療を行い原因を取り除くことで、口臭の改善を図ります。 そのため、原則として保険診療となります。ただ、たとえば虫歯治療でセラミックを選択すれば、自費診療となります。口臭改善のために自費診療をおすすめすることもありますが、その際にも必ず患者様のご同意を確認してから治療へと移ります。いつの間にか自費診療に切り替わっていたということはありませんので、ご安心ください。
歯石取りは、口臭の改善・予防に効果はありますか?
歯石には細菌が含まれませんが、プラークが付着しやすい性質を持っています。そのため、定期的に歯石を除去することは、口臭の改善においても予防においても重要です。 歯石は歯磨きでは取れませんので、定期的に歯科医院で除去してもらいましょう。
銀歯にすると口臭が強くなるのでしょうか?
銀歯そのものが口臭の原因になるわけではありませんが、セラミックと比べてプラークが付着しやすい性質を持っているため、間接的に口臭を悪化させるおそれがあります。 虫歯や歯周病のリスクを抑えるためにも、詰め物・被せ物の材料としては銀歯を避け、セラミックなど非金属を選択されることをおすすめします。
妊娠中は口臭が強くなるとききました。予防法はありますか?
妊娠中は、女性ホルモンのバランスが変化するため、口臭が強くなったり、歯茎の炎症が起こりやすくなったりします。生理現象の1つですので、完全に防ぐことはできません。 ただし、虫歯や歯周病を妊娠前にきちんと治療しておくことで、一定程度の予防は可能かと思います。親知らずが痛みやすい・歯茎が腫れやすいのも妊娠中です。妊娠を希望した段階で、お口の総合的なチェックを行い、必要に応じて親知らずの抜歯を含めた治療を受けておくことをおすすめします。
歯ブラシに加えて、デンタルフロスや歯間ブラシ、洗口液、舌ブラシまでを使うのは大変だという気がします。
すべて使うのが理想的ではありますが、あまりに手間がかかっては続かないおそれもあります。 何が必要で何が省略できるのか、患者様のお口の状態を拝見してアドバイスすることもできますので、まずは一度ご相談ください。
加齢が口臭の原因になることはありますか?
加齢そのものが口臭の原因となることはありません。しかし、年齢とともに唾液の量が減少する、虫歯・歯周病になる人が多くなる、修復物や入れ歯を使う人が多くなることなどから、結果的に年齢を重ねた人ほど口臭が強くなるという傾向はあります。 逆に言えば、虫歯や歯周病を予防する、虫歯や歯周病になってしまったときもきちんと治療をして歯を長持ちさせる、定期的にメインテナンスを受けるといった取り組み次第で、年齢を重ねてからも口臭が強くならないようにすることは可能です。唾液については、十分な咀嚼、唾液腺マッサージ、ガムを噛むことなどによって、その分泌を促しましょう。
コーヒーや紅茶、アルコールは唾液の分泌が低下するため、口臭を予防するためにはできるだけ避けた方がいいとききました。では反対に、口臭予防に有効な飲み物はありますか?
緑茶、牛乳がおすすめです。 緑茶は、カテキンの持つ抗酸化作用によって口臭を軽減することができます。また牛乳に豊富に含まれるたんぱく質は、口臭の原因となるアリシンという成分と結合し、その吸収を阻害します。 もちろん、水もおすすめです。細菌を増やすおそれがなく、もっとも手軽に摂取して唾液の分泌を促すことができます。